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こんにちは、SONAEAREBAです。
災害はいつ起こるかわからないもの。
多くの女性が災害時に直面する課題は、
実は男性とは大きく異なることを
ご存知でしょうか。
避難所での生活において、
女性特有の不安や困りごとが
たくさんあるのです。
今回は、
そんな女性の視点から見た防災対策について、
実際の体験談や専門家の意見を交えながら、
皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
避難所で女性が直面する深刻な問題
プライバシーの確保が最大の課題
避難所生活で最も深刻な問題の一つが、
プライバシーの確保です。
まだ現在、多くの避難所では、
体育館などの大きな空間に仕切りもなく、
雑魚寝状態で過ごすことになります。
もしそのような状況に置かれたら、
着替えも満足にできず、心身ともに
疲弊してしまうだろうと想像します。
実際に、東日本大震災では
「発災から2ヶ月経つまで女性用の更衣室が
なく、女性たちは汚れたお手洗いで着替える
しかなかった」という報告もあります。
汚いトイレでの着替えを強いられ、
下着も毎日交換できずに生理用品を
使用し続けた結果、外陰炎を起こした
女性もいたそうです。
参考リンク:
全日本防災計画協会ホームページ
「避難所で困ったこと~女性編~」
防犯面での深刻な不安
避難所では、性犯罪やDVなどの
被害が実際に発生しています。
「避難所のリーダー格の男性を含め
複数の男性から暴行を受けた。
騒いで殺されても海に流され
津波のせいにされる恐怖があり、
その後も誰にも言えなかった」
という深刻な証言もあります。
参考リンク:
トヨクモ 防災タイムズ
「避難所では性被害対策が不可欠|
避難所生活で発生する性被害を防ぐ」
私たち女性にとって、
見知らぬ男性と同じ空間で過ごすのは
非常に不安です。
特に夜間のトイレ利用は危険が伴います。
仮設トイレが男女共用で、夜になると
周囲に明かりがほとんどない状況も
多く報告されています。
参考リンク:
東京新聞 WEBサイト 2024年1月21日
女性につらい避難所生活
「仕切りなく着替えられない」
男女共用トイレ「夜は行けない」
生理用品の配布と使用における課題
生理用品の確保は女性にとって死活問題です。
しかし、避難所では
「生理用品がぜいたく品とみなされる」
「1人に1枚ずつしか配られない」
といった理解不足による困りごとが
多発しています。
産婦人科医の重見大介さんは、
「衛生状態は非常に大事です。ナプキンを
節約したり、タンポンや月経カップを
放置したりすることで、菌が繁殖します」
と警鐘を鳴らしています。
血液は栄養が豊富なため菌が繁殖しやすく、
骨盤内感染症から菌血症や敗血症に
発展する可能性もあります。
参考リンク:
yahooニュース 2024/2/17
「避難所運営になぜ女性が
不足しているのか性トラブルや健康被害を
減らすためにできること」
女性のための防犯対策の基本
服装による自衛策
避難所での防犯対策として、
まず服装に気をつけることが重要です。
派手なものや目立つ色のもの、
体のラインが出るものは避け、
動きやすいようスカートよりも
パンツスタイルを選ぶことをおすすめします。
また、
可能であれば女性であると
認識されないようにすることも効果的です。
髪の毛はまとめて帽子の中に入れる、
寝るときはマスクや帽子で顔を隠すなどの
工夫があります。
行動面での注意点
避難所では、
なるべく1人で行動しないことが基本です。
暗がりや死角をなるべく避けて、できるだけ
他の避難者と一緒に行動しましょう。
トイレに行く時も複数人で行くよう
心がけることが大切です。
知らない人からの声かけにも
十分注意が必要です。
「自分の家はお風呂が使えるからどうぞ」
などと親切を装って自宅に誘い、
暴行を振るう事案も報告されています。
参考リンク:
海南市ホームページ
「女性の災害への備えについて」
防犯グッズの携帯
いざという時に周りの人に知らせることが
できるよう、防犯ブザーや笛など、
音の出るものを常に持ち歩きましょう。
寝るときもそばに置いておくことが重要です。
防犯ブザーは、電池切れがないよう
定期的に確認することも忘れずに。
年に1度は電池交換を行い、確実に作動するか
テストしておくことをおすすめします。
女性のための必須防災アイテムリスト
生理・衛生用品
生理用品は十分な量を
備蓄することが重要です。
長期保存に適した災害備蓄用の商品も
販売されているので、確認してみてください。
また、下着の汚れを防ぐおりものシートや
デリケートゾーンの洗浄シートも
あると便利です。
使用後のごみ処理用に、
においが漏れない袋も必ず用意しましょう。
水がない状況でも清潔を保てるボディシートや
ドライシャンプーも重要なアイテムです。
プライバシー確保グッズ
避難所でのプライバシー確保のため、
多目的シートやエマージェンシーシートなど
目隠しカーテンとしても使えるアイテムです。
防寒具、雨具としても使える
多用途なグッズがおすすめです。
衣類・身だしなみ用品
大人用の替えの下着や紙の下着を
準備しましょう。
個人でサイズが違うため、
各個人に合うものを用意することが大切です。
髪ゴム、爪切り、手鏡など、身だしなみを
整えるためのアイテムも重要です。
避難生活が長期化する場合、これらの
アイテムが心理的な支えにもなります。
ストレス軽減のための心理的ケア
不安を和らげる方法
災害時にストレスで不安やイライラ、
眠れなくなるのは誰にでも起こる
正常な反応です。
避難所でもできる簡単なリラックス方法を
覚えておくことが大切です。
深呼吸は最も手軽で効果的な方法です。
5秒間鼻から軽く息を吸って、
5秒間口から息を吐く。
これを10回繰り返すだけで気持ちを
落ち着けることができます。
軽い運動の効果
運動にはストレス軽減効果が
あることがわかっています。
避難所でも、首や肩を回したり、
首のストレッチなど、
軽い運動を心がけましょう。
血行が良くなることで
リラックス効果も期待できます。
また、
運動はエコノミークラス症候群の予防にも
なります。しっかりと水分を取りながら、
適度な運動を続けることが重要です。
家族との触れ合い
家族との触れ合いは、不安を和らげ、
リラックス効果があります。
手を握ったり、ハグしたりすることで
不安が和らぎ、リラックスできます。
一人暮らしの方は、
やわらかい毛布やぬいぐるみを抱きしめる
ことでも同様の効果が期待できます。
避難所運営への女性参画の重要性
女性リーダーの必要性
避難所運営に女性の視点を
取り入れることは極めて重要です。
現在、女性委員が一人もいない
市区町村防災会議は全国で2割以上に
及んでいます。これは大きな問題です。
宮城県のある避難所では、
避難者が共同で使用する機器の管理をしていた
女性5~6名にリーダーとして相談の
とりまとめをしてもらった例があります。
女性たちが相談を取りまとめることで、
個人の苦情として受け取られがちな問題も、
組織的に対応できるようになりました。
参考リンク:
東日本大震災女性支援ネットワーク
「災害支援事例集」
女性専用スペースの設置
大規模施設を利用したある避難所では、
県職員が施設の一室を使って
「女性専用スペース」を開設しました。
人目を気にせず着替えや仮眠ができる小部屋、
お茶とお菓子でホッと一息できるテーブル、
ドライヤーを使ったりお化粧ができる
鏡つきの一角が設けられました。
このスペースは、女性たちが着替えや
何気ないおしゃべりをしに来たり、夜泣きする
子どもを抱えて立ち寄る場所として機能し、
避難所の女性たちのよりどころとなりました。
声を上げることの大切さ
女性特有の悩みは周りに相談しにくく、
一人で抱え込みストレスになりやすいのが
現実です。
「避難所の運営が男性だけに任された場合など
に女性の意見が取り入れられなかった」
「言い出しにくかった」
という声も多く聞かれます。
我慢しないで声をあげることが重要です。
着替えや洗濯物干しスペースの確保、
生理用品の配布方法など、
困ったことがあれば1人で抱え込まず、
皆で話し合いましょう。
避難所は生活の場です。
みんなで意見やアイデアを出し合い、
避難所運営を改善していくことが大切です。
日常的な備えと防災意識
ローリングストック法の活用
普段使っているものを常に少し多めに備える
「日常備蓄」を行い、一番古いものから消費、
使ったら使った分だけ新しく買い足していく
ことで、常に一定量を家に備蓄しておくこと
ができます。
基礎化粧品や常備薬など
使用期限のあるものは、未開封のストックを
非常用持ち出し袋に入れ、開封して使用して
いるものを使い切ったら非常用持ち出し袋に
入っているものを開封し、新しいものを購入
する「ローリングストック」を行うことで、
期限切れを防げます。
参考リンク:
八潮市ホームページ
「女性向け災害用備蓄のすすめ」
防災訓練への積極的参加
地域の防災訓練には積極的に参加しましょう。
訓練を通じて、実際の避難所の設備や運営方法
を確認することができます。
また、女性の視点から改善点を
提案することも可能です。
新宿区では、女性の本音の意見や考えが
出やすい環境をつくるために、
町会・民生委員・PTA・行政職員等の女性で
構成する「女子会」を立ち上げ、
女性の視点から避難所運営を考える
取り組みを進めています。
参考リンク:
新宿区役所ホームページ
「女性の視点から避難所を考える」
地域コミュニティとのつながり
災害時は地域のつながりが重要になります。
普段から近所の方々とのコミュニケーション
を大切にし、災害時に助け合える関係を
築いておくことが大切です。
特に女性同士のネットワークは、
避難所生活において心の支えになります。
同じような悩みを共有し、
解決策を一緒に考える仲間がいることで、
精神的な負担を軽減することができます。
緊急時の相談窓口
専門相談窓口の活用
性犯罪や暴力、窃盗などの犯罪に遭った、
耳にしたという場合は、見て見ぬふりをせず、
警察や相談機関に通報しましょう。
以下のような専用の窓口があります:
- #8103
(性犯罪被害相談電話全国共通番号) - #8008(DV相談ナビ)
- #8891(性犯罪・性暴力被害相談)
これらの番号は最寄りの
相談窓口につながります。
困った時は専門の機関に相談することで、
一人では気づかなかった解決方法が
見つかるかもしれません。
心のケアチーム
災害時には、専門的な訓練を受けた
日本赤十字の「こころのケア要員」
が避難所や地域を巡回して、被災者の健康や
身近な悩みなどを聞き、支援を行っています。
ストレスやその対処法についての情報提供も
行われるので、積極的に相談することを
おすすめします。
参考リンク:
日本赤十字社ホームページ
「こころのケア活動」
具体的な避難所チェックポイント
避難所選びの基準
もし避難所を選ぶ余地がある場合は、
以下の点をチェックしましょう:
- 授乳室(おむつ替えスペース、
授乳用の枕やクッション)の有無 - 女性専用スペースの設置状況
- 男女別の更衣室、休養スペース、
物干し場の確保 - 女性の単身者や女性のみの
世帯用エリアの設定 - 夜でも明るく安全な場所への男女別、
多目的トイレの設置 - トイレまでの経路に夜間照明の設置
- 危険個所や死角となる場所の把握と
立入制限
避難所到着後の確認事項
避難所に到着したら、
以下の点を確認しましょう:
- 管理責任者に男女両方が配置されているか
- 自治的な運営組織の役員に女性が
参画しているか(3割以上が理想) - 女性が安心して相談できる窓口があるか
- プライバシーを確保できる
スペースがあるか
これらの確認を行い、
不備があれば改善を要求することも大切です。
女性の声を積極的に伝えていきましょう。
まとめ:私たちにできること
災害時の避難所生活において、
女性が直面する課題は多岐にわたります。
プライバシーの確保、防犯対策、
生理用品の確保、心理的ケアなど、
男性とは異なる特有のニーズがあることを、
私たち自身がまず認識することが重要です。
事前の備えとしては、
女性特有のニーズに対応した防災グッズの
準備、日常備蓄やローリングストックの実践、
地域コミュニティとのつながり作りが
挙げられます。
そして何より大切なのは、
災害時に声を上げることです。
我慢せずに、女性同士で協力し合い、
避難所運営に積極的に参画していくことで、
より安心で安全な環境を作ることが
できるのです。
私たち一人ひとりが防災意識を高め、
女性の視点から災害対策を考え、
実践していくことで、災害時でも
尊厳を保ちながら生活できる環境を
実現できると信じています。
今日から、
できることから始めてみませんか?
皆さんと一緒に、より安心できる社会を
作っていきたいと思います。
準備は「もしも」のためではなく、
「必ず」起こる災害への備えです。
女性の視点を大切にした防災対策で、
私たち自身と大切な人たちを守りましょう。
地方自治体避難所開設用パーテーション
ダンボールやテントではない「新しい空間」
「エアトーレ」は日本の避難所を変えます。
バックの中に、あるという「安心」を。