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こんにちは！SONAEAREBAです。
今回は「北海道沖 千島海溝 巨大地震
起こしうる程度までひずみ蓄積か」
をテーマに、最新の研究データと専門家の
見解を交えながら、皆さんと一緒に防災対策を
考えていきたいと思います。
2025年3月現在、
東北大学を中心とした研究チームが発表した
衝撃的な調査結果が話題となっています。
日本列島の未来を左右するかもしれない
この事態、私たちはどのように受け止め、
行動すべきなのでしょうか？
千島海溝に蓄積する「ひずみ」が危険水準に到達
東北大学などの研究チームが
2025年に発表した最新の観測データによると、
北海道沖の千島海溝沿いでプレート間の
「ひずみ」がマグニチュード9クラスの
巨大地震を発生させる臨界点に近づいている
ことが明らかになりました。
海底の地殻変動を詳細に計測した結果、
海側の太平洋プレートと陸側の北米プレートが
強固に固着している領域が確認され、
その面積が想定以上に広範囲に及んでいること
が判明したのです。
この「固着領域」こそが
巨大地震のエネルギー源となります。
プレート同士がくっついた状態で
長期間にわたり圧力を受け続けることで、
いわば巨大な天然のバネが圧縮され
続けている状態。
このバネが限界に達した瞬間、
プレートが一気に跳ね上がり、
超巨大地震と大津波が発生する
メカニズムです。
研究チームの分析では、
現在のひずみ蓄積量は過去に
マグニチュード9級の地震を引き起こした
ケースと同等かそれを上回るレベルに
達していると指摘されています。
17世紀の巨大地震が現代に再現される可能性
歴史を遡ると、千島海溝沿いでは
17世紀にマグニチュード8.8を超える
超巨大地震が発生したことが津波堆積物の
調査から明らかになっています。
当時の津波は現在の海岸線から
奥深い内陸まで浸水させ、
沿岸地域に壊滅的な被害をもたらした
と推定されています。
この「17世紀型地震」は
340～380年周期で発生するとされ、
前回の発生から既に400年近くが経過している
ことから、次の発生が懸念されています。
気象庁の発表する
「北海道・三陸沖後発地震注意情報」
によれば、この地域では300～400年間隔
で巨大地震が繰り返し発生しており、
次回の地震発生確率は30年以内に最大80％に
達すると試算されています。
内閣府の被害想定では、
最悪の場合で約20万人の死者が想定され、
経済損失は31兆円に及ぶとされています。
これは東日本大震災の被害規模を
大幅に上回る数値です。
最新科学が明かす地震発生メカニズム
なぜ千島海溝でこれほど
巨大な地震が発生するのでしょうか？
その鍵を握るのがプレート境界の
「浅い部分」の挙動です。
2011年の東北地方太平洋沖地震では、
それまで「滑らない」と考えられていた
浅部プレートが50メートルも滑り、
想定外の大津波を引き起こしたことが
判明しました。
JAMSTEC（海洋研究開発機構）
の調査によると、この領域には
「スメクタイト粘土」と呼ばれる特殊な地層
が存在し、通常時は強固に固着しているもの
の、一定の圧力が加わると一気に滑り出す
性質を持っていることが分かってきました。
現在、千島海溝で観測されている固着状態は、
まさにこの「スメクタイト粘土」層が
巨大なエネルギーを蓄えている状態
と言えます。
東北大学の観測データでは、
十勝沖から根室沖にかけての広範囲で
プレートの固着が確認され、
その面積が東日本大震災前に観測されていた
日本海溝の固着領域と同等かそれを上回る
規模であることが判明しています。
「ゆっくりすべり」現象との関連性
最近の研究で注目されているのが
「ゆっくりすべり」現象です。
（スロースリップ現象）
静岡県立大学の楠城特任教授らの研究による
と、プレート境界で発生するこの現象が
巨大地震のトリガーとなる可能性が
指摘されています。
通常の地震とは異なり、
数日から数週間かけてゆっくりとプレートが
滑るこの現象は、周辺領域に新たな応力を
加え、巨大地震の発生を促進する要因になる
と考えられています。
実際に2024年8月と2025年1月に
日向灘で発生した地震では、
この「ゆっくりすべり」現象が観測され、
南海トラフ地震臨時情報が発表される
きっかけとなりました。
千島海溝周辺でも同様の現象が観測された
場合、即座に防災行動を起こす必要が
あるでしょう。
具体的な被害想定と対策
内閣府の発表する被害想定シナリオを見ると、
その深刻さが実感できます。
最大津波高は北海道えりも町で28m、
宮城県宮古市では30mに達すると
予測されています。
これは10階建てビルに相当する高さの津波が
沿岸部を襲うことを意味します。
浸水範囲は太平洋沿岸の広範囲に及び、
特に釧路・根室地方の平坦な地形を持つ
地域では、津波が内陸深くまで到達する
危険性が指摘されています。
ライフラインへの影響
- 電力：
広範囲な停電が1週間以上継続 - 水道：
浄水施設の被害で断水率90％以上 - 通信：
基地局の損壊により携帯電話不通率80％ - 交通：
主要幹線道路の70％が通行不能
経済被害は直接被害だけで約31兆円、
間接被害を含めると100兆円を超えるとの
試算もあります。
これは日本の国家予算（約110兆円）に
匹敵する規模です。
今すぐ始めるべき防災対策
個人レベルでできる備え
- 避難経路の再確認：
自治体が発表するハザードマップで
浸水想定区域を確認。
標高30m以上の高台か避難タワーを
目指すルートを複数確保。
避難タワー:
2022年の地震対策特別措置法改正以降、
北海道で初めての避難タワーが釧路町に完成し、
2025年2月1日から使用可能になりました。
場所:
釧路町北見団地の中園公園。
収容人数:
約420人。
津波対策:
近くを流れる釧路川は5メートルの津波が
想定されており、緊急避難場所として
建設されました。
防災行政無線の避難指示発令と連動:
避難指示の信号を受信すると施設は
自動的に解錠されます。 - 非常用持ち出し袋の点検：
3日分の水・食料に加え、
防水加工のされた防寒具を追加。
携帯用トイレは1人7回分を目安に準備。 - 家族の連絡方法の再確認：
災害用伝言サービス（171）の使い方を練習。
集合場所は津波避難ビルなどの
具体的な名称で指定。
津波避難の黄金ルール
「津波避難3原則」として、
(1) 想定にとらわれるな
(2) 最善をつくせ
(3)率先避難者たれ
が推奨されています。
各地域で作成している
「ハザードマップ」等に
記載されている警戒情報は、
「あくまで予想」と考えること。
その場所に留まることに固執せず、
より安全な別の場所に避難できるかを考える。
「自分は被害に遭わないだろう」と
考えがちですが、この考えを排除し、
率先して避難すること。
就寝中の地震や津波にも備えて、
ガラスなど飛散物が部屋に散乱していることを
想定して、ベッドの近くに靴を準備しておく
ことが必要です。
最新技術を活用した防災ソリューション
緊急地震速報受信機「ハザードプロ」
テレネット社が開発したこの装置は、
従来の緊急速報より早く地震を検知。
津波避難タワーとの連動機能により、
災害時でもスムーズな避難が可能になります。
実際に静岡県磐田市では、
このシステム導入で避難時間を30％
短縮することに成功しています。
防災専用無線機「ハザードトーク」
通信網が寸断された状況でも
使用可能なこの無線機は、
独自の周波数帯を使用することで、
災害時の確実な連絡手段を確保します。
沿岸部の自治体や企業では、
早急な導入が推奨されています。
観光庁監修のもと開発された「Safety Tips」
観光庁監修のもと開発された、
日本国内における災害情報等を通知する
スマートフォン向けアプリ
「Safety Tips」があります。
このアプリでは、GPS位置情報と連動した
個別避難経路の表示、
近隣避難所の混雑状況のリアルタイム更新、
などを統合的に提供しています。
さらにこのアプリが優れている点は、
多言語化対応されていることです。
インバウンド時代、
外国人観光客が増加しているなかで、
外国人を受入可能な医療機関情報を
入手することができることや、
災害時に必要となる情報の
（大使館連絡先や最寄りの観光案内所情報
など）リンク集も掲載されています。
旅行中に被災してしまう可能性もあります。
是非、外国人旅行客の方にこのアプリの存在
を教えてください。
「Safety tips」の WEBサイトはこちらです。
専門家が語る「生き残るための心得」
地震調査委員会の長期評価報告書によると、
千島海溝巨大地震の発生確率は
年々上昇しているとされています。
防災科学技術研究所のシミュレーションでは、
冬季の深夜に地震が発生した場合、
避難困難者が最大3倍に増加することが
明らかになっています。
重要なのは「最初の5分間の行動」です。
気象庁が発表する
「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が
発令された場合、最初の1週間は特に警戒が
必要とされています。
津波から逃げる際の基本原則は
「より遠くより高く」。
車での避難は渋滞の原因となるため、
原則徒歩で移動することが推奨されています。
未来への備え～私たちにできること～
最新の研究データが示すように、
千島海溝での巨大地震発生はもはや
「可能性」ではなく「時間の問題」と
言えます。
これは千島海溝地震だけではなく
南海トラフ地震を含めた
災害大国である日本全体の問題です。
しかし、適切な準備と迅速な対応で、
被害を大幅に軽減できることも事実です。
自治体が進める耐震化プロジェクトへの参加、
地域の避難訓練への参加、
家庭での防災会議の実施——
これらの小さな積み重ねが、
いざという時の命綱となります。
最後に、
科学は予測を示すことはできても、
災害を防ぐことはできません。
しかし、正しい知識と準備があれば、
確実に生き延びるチャンスは広がる。
この記事が、
皆様の防災意識を高める
きっかけとなれば幸いです。
明日の安全は、今日の準備から——。
SONAEAREBAが皆様と共に、
安心できる未来を築いていけるよう、
今後も有益な情報を発信してまいります。
