こんにちは!SONAEAREBAです。
このシリーズで8月18日、こうお伝えしました。
「数字に見えない被災者も——
在宅避難や自主『避難所』、支援物資など届かず」
あれから約2週間。
この課題は、熊本県や報道各社によっても、
繰り返し取り上げられています。
一過性のものではなく、
熊本の復興における本質的な課題であることが、
あらためて浮き彫りになっています。
熊本地震の発生から18日で3週間となりますが、
被災地では今も被災した自宅や車の中での
避難を続ける人が多くいます。
こうした避難所以外で避難生活を続ける人たち、
いわば“見えない避難者”の実態の把握は難しく——
出典:NHKニュース
「熊本地震 自宅や車中での避難者 実態を
県が自治体と把握へ」2026年8月27日
https://news.web.nhk/newsweb/na/nd-
20260817de44611
熊本地震1か月“見えない避難者”の支援は
仮設住宅見通しは。
出典:NHKニュース、2026年8月31日
https://news.web.nhk/newsweb/pl/
news-nwa-topic-nationwide-E0000010002
今日は、このテーマの「その後」を、
最新データで追います。
今後予想されている、
首都直下地震、南海トラフ地震など
巨大地震が発生した場合にも直結する問題です。
発生から1か月——数字で見る「今」
まず、正確な最新状況を確認します。
2026年熊本地震の発生から28日で1カ月。
熊本県内の避難所ではピークの2割ほどに減ったものの、
いまだに2千人以上が暮らし、高速道路や鉄道では
一部区間で運休が続く。
一方、電気やガス、水道の復旧が進み、
被災自治体は仮設住宅の建設に着手した。
出典:熊本日日新聞
「熊本県内避難者いまだ2千人超
仮設住宅の整備に着手」
https://kumanichi.com/articles/2029674
熊本県災害対策本部のまとめによると、避難者のピーク
は7月30日で415カ所に1万467人が身を寄せていました。
8月27日午後2時時点で2,460人となりましたが、
八代市1,331人、宇城市647人、氷川町201人など、
被害が大きかった自治体を中心に、
多くの被災者が避難所に残っています。
出典:熊本日日新聞
ピーク時の1万467人から、
避難所生活者は2,460人まで減りました。
でも、この数字が「支援を必要とする人が減った」
ことを意味するわけではありません。
「避難所を出た人」は、どこへ行ったのか
避難所を出た人の多くは、
大きく分けて3つの選択をしています。
① 仮設住宅・二次避難(宿泊施設)へ移った人
② 自宅(損壊していても)に戻った人
③ 在宅避難・車中泊を続けている人
このうち①は、行政が把握し、支援が届きます。
でも②③——特に③の
「車中泊を続けている人」
「壊れた自宅に戻って生活している人」の実態は、
今もなお正確に把握されていません。
今もおよそ2,400人の被災者が避難所での生活を
続けているほか、車中泊を続けている人や
壊れた自宅に戻って生活している人も各地にいます。
出典:NHKニュース
「熊本地震1か月 住宅被害は5万棟超
災害関連死を防ぎ一日も早い生活再建へ」
https://news.web.nhk/newsweb/
na/nd-20260828de46904
「避難所の人数」は減っているのに、
「見えない避難者」の問題は、
むしろ深刻さを増しています。
熊本県が、実態把握に動き出した
このシリーズが8月18日に指摘した課題に対して、
行政側の対応も動いています。
熊本地震の発生から18日で3週間となりますが、
被災地では今も被災した自宅や車の中での
避難を続ける人が多くいます。
こうした避難所以外で避難生活を続ける人たち、
いわば“見えない避難者”の実態の把握は難しく、
必要な支援を行うため、県が市町村と連携して
調査に乗り出す方針です。
出典:NHKニュース
「熊本県 避難所以外で生活する
“見えない避難者”実態把握へ」
https://news.web.nhk/newsweb/na/nb-5000030293
発生から3週間が経過して、実態調査が動き出しました。
それだけ「数字に見えない被災者」という課題が、
解決の難しい問題であることを物語っています。
「仮設住宅」は、いつ・誰が入れるのか
避難所生活から抜け出す、
最も重要な選択肢が「仮設住宅」です。
その最新の状況を確認します。
熊本地震 県が整備の仮設住宅 初めて氷川町に完成。
出典:NHKニュース、2026年8月30日
発生から1か月あまりで、
最初の仮設住宅が完成しました。
ただし、ここで重要な視点があります。
「仮設住宅」は、原則として「り災証明書」で
住宅被害の程度が確認された方が対象です。
このシリーズで8月4日に解説した通り、
罹災証明書は多くの支援制度の
「入り口」となる書類です。
熊本地震1か月“住まい再建”関連の検索引き続き多く。
熊本県で最大震度7を観測した地震のあと、
現地でどのような情報が必要とされているか、
インターネットの検索データを継続的に
分析したところ、「罹災証明書」や「地震保険」
など住まいの再建に関するワードが引き続き——
出典:NHKニュース、2026年8月28日
https://news.web.nhk/newsweb/na/nd-
20260828de46886
発生から1か月経った今も、
「罹災証明書」が最も検索されている
キーワードの一つだという事実は、
手続きの複雑さ・時間のかかり方
を物語っています。
もう一つの見過ごせない事実——「日奈久断層帯、未破壊の領域」
今日確認できた情報の中に、
このシリーズが8月に詳しく解説した
「割れ残り」というテーマの、
重要な続報がありました。
熊本地震 日奈久断層帯未破壊の領域
地震活動活発 地震予知連。
出典:NHKニュース、2026年8月29日
このシリーズで7月・8月に繰り返しお伝えしてきた
通り、日奈久断層帯には「まだ動いていない区間」が
存在します。
「地震予知連絡会」という専門機関が、
この未破壊領域の地震活動が活発化していることを、
公式に指摘しています。
1か月が経過した今も、この地域では「終わった」
と言える状況にはありません。
職員の「疲労」という、見過ごされがちな課題
避難者だけでなく、
支援する側の課題も明らかになっています。
熊本地震 3自治体の職員2割余が“高い疲労の状態”。
出典:NHKニュース、2026年8月30日
被災者を支える自治体職員自身も、
1か月にわたる災害対応で疲労が蓄積しています。
このシリーズで震災詐欺の記事でも触れましたが、
災害対応は「発生直後」だけでなく、「その後の長期間」
にわたって、様々な立場の人に負担をかけ続けます。
今日、私たちができること
① 「見えない避難者」という言葉を、覚えておく
このシリーズが8月18日から注目してきたこの言葉は、
今、熊本県内外で、広く使われるようになっています。
もし南海トラフ地震・首都直下地震・
お住まいの地域で大きな地震が起きたとき、
「避難所に行けない人」「自宅・車中で避難する人」への
支援が、同じように届きにくくなる可能性があります。
② 罹災証明書の重要性を、今、理解しておく
熊本での「検索データ」が示す通り、
罹災証明書は被災してから最も必要とされる書類です。
平時のうちに、この書類の役割を理解しておくことが、
いざというときの行動を早めます。
参考:千葉市ホームページ
罹災証明書・被災証明書の交付
https://www.city.chiba.jp/sogoseisaku/
kikikanri/kikikanri/sinnrisaishomei.html
③ 熊本地震は「まだ終わっていない」——継続的な関心を
日奈久断層帯の未破壊領域で、
今も地震活動が活発だという
専門機関の指摘があります。
気象庁「令和8年熊本地震ポータル」
https://www.jma.go.jp/jma/menu/20260728_
kumamoto_jishin.html
④ 自分の地域の「避難所以外の受け皿」を、今日確認する
お住まいの自治体に「在宅避難者登録」
「車中泊避難者への支援」の仕組みがあるか、
今日確認しておいてください。
参考:在宅避難におすすめの非常食
SONAEAREBAからのメッセージ
このシリーズは8月18日、こう書きました。
「数字に見えない被災者も——
在宅避難や自主『避難所』、支援物資など届かず」
あれから2週間。熊本県も、報道各社も、
この課題に注目し続けています。
「見えない避難者」という言葉が、今、
社会全体で使われるようになっています。
このシリーズが早くから伝えようとしてきたのは、
「在宅避難を勧めること」の裏側にある、
正直な難しさでした。
その難しさは、今も、
熊本の現場で解決の途中にあります。
避難所の人数が減ったからといって、
問題が解決したわけではありません。
「見える数字」の裏に、「見えない現実」が、
今もあります。
このシリーズは、これからも、
その「見えない部分」に光を当て続けます。
SONAEAREBAはこれからも
「知る防災」を発信し続けます。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
熊本の被災者の方々に、
一日も早い安心した暮らしが戻りますように。





















「空間にマスクする感覚」地方自治体避難所開設用パーテーション
















