こんにちは!SONAEAREBAです。
結論からお伝えします。
深海魚の出現と地震の関連は、
現時点で科学的に確認されていません。
東海大学などの研究グループが
2019年に336件を調べたところ、
出現後30日以内に半径100km以内で
M6.0以上の地震が起きた例は、
1件だけでした。
出典:東海大学
「深海魚の出現は地震の前兆を迷信と断定」
https://www.tokai.ac.jp/news/detail/19282011.html
千葉・茨城で地震が続き、
「前触れでは」と
不安になった方もいるかもしれません。
そこで今日は、
言い伝えを研究結果で確かめます。
※この記事は2026年10月5日時点の情報で
作成しています。
「深海魚が打ち上がると地震が来る」は、いつからある言い伝え?
この言い伝えは、
江戸時代の1743年に書かれた
『諸国里人談』という
奇談集まで遡れるとされています。
リュウグウノツカイのような
めったに見られない魚が、浜に打ち上がる。
その珍しさと不気味さが、
地震と結びつけて語り継がれてきたのかもしれません。
研究では、何をどう調べた?
調べたのは、
東海大学海洋研究所と
静岡県立大学の研究グループです。
結果は2019年6月18日付の
アメリカ地震学会誌
(Bulletin of the Seismological
Society of America)に掲載されました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調べたもの | リュウグウノツカイ、サケガシラなど、地震との関連が言われた8種類の深海魚の漂着・捕獲などの記録 |
| 期間 | 1928年11月26日〜2011年3月11日(東日本大震災まで) |
| 件数 | 336件 |
| 判定の条件 | 出現場所から半径100km以内で、30日以内にM6.0以上の地震が起きたか |
論文のDOIは
10.1785/0120190014です。
結果はどうだった?
条件に当てはまったのは、
336件中1件だけでした。
2007年7月16日の
新潟県中越沖地震(M6.8)です。
出典:東海大学
「深海魚の出現は地震の前兆を迷信と断定」
同じ期間に起きたM6以上の地震は
221回あった、と日本経済新聞が報じています。
出典:日本経済新聞
「『深海魚出現→地震』は迷信 東海大と
静岡県立大チーム、論文・新聞記事で検証」2019年
https://www.nikkei.com/article/
DGKKZO48502840T10C19A8CR0000/
深海魚の出現は冬から春に多く、
地震は季節に関係なく起きています。
出典:東海大学新聞
「深海魚の出現は地震の前兆?」
https://www.tokainewspress.com/view.php?d=1819
研究グループは、
この言い伝えは「迷信と考えられる」と
結論づけました。
研究を行った織原義明さんは、
「言い伝えが事実であれば防災に有益だと考えたが、
そうではなかった」と話しています。
クジラの座礁も前兆?
2011年3月4日、
茨城県の海岸で54頭のクジラが座礁しました。
東日本大震災の7日前だったため、
後に「前兆では」と話題になりました。
出典:東海大学新聞
「深海魚の出現は地震の前兆?」
研究グループの調査では、
座礁したクジラは群れで泳ぐ種類でした。
リーダーが方向を誤ると、
群れごと打ち上がるケースが
あることが分かっています。
「ゼロではない」と言う人もいるのはなぜ?
魚津水族館の飼育員は、
「リュウグウノツカイが大地震の前後に
現れるという説に科学的な裏付けは全くないが、
可能性を100%否定することもできない」
と話しています。
出典:CNN.co.jp
「日本沿岸でリュウグウノツカイの発見相次ぐ
『地震の前兆』と恐れる声も」2019年2月3日
https://www.cnn.co.jp/fringe/35132176.html
この慎重な言い方は、
自然な受け止め方です。
ただ、今回の研究にも
限界があります。
調べたのは2011年までの記録で、
その後の事例は
含まれていません。
また、記録の多くは新聞記事などの
データベースから集められたものです。
「関連は確認されていない」
ことと、
「絶対にない」と言い切ること
は、別の話です。
一方で、この研究から言えるのは、
深海魚の目撃は、地震の前触れ情報として
防災に使える手段にはならない、ということです。
なぜ「前兆」は信じやすい?
理由のひとつに、
確証バイアスがあります。
確証バイアスとは、
自分がすでに持っている
先入観や仮説を肯定するために、
自分にとって都合のよい情報
ばかりを集める傾向のことです。
出典:カオナビ人事用語集「確証バイアスとは」
https://www.kaonavi.jp/dictionary/kakusyo_bias/
たとえば、
大きな地震が起きたあとに
「そういえば数日前に珍しい魚が上がっていた」
と思い出す。
当たった話は記憶に残りますが、
何も起きなかった336件近い出現の多くは、
話題にもなりません。
こうして
「前兆だった」という話だけが
語り継がれやすくなります。
不安なときは、何を見ればいい?
地震の予知について、気象庁は
「地震の起こる時、場所、大きさを
精度よく限定して予測することは、
現在の科学的知見からは難しい」としています。
出典:気象庁「地震予知について」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/
faq/faq24.html
つまり、前触れを見つけ出して身構えるより、
いつ起きても慌てない日頃の備えが大切です。
不安なときは、
次の3つを見てください。
✅ 気象庁の地震情報で、
最新の震源・震度・津波の有無を確認する
✅ 寝室の家具・家電が固定されているか確認する
✅ 水・食料・簡易トイレなどの備蓄の期限を確認する
よくある質問(FAQ)
Q. リュウグウノツカイが見つかったら、地震が来るのですか?
研究では、関連は確認されていません。
8種類の深海魚の336件のうち、
30日以内に半径100km以内でM6.0以上の地震が
起きたのは1件だけでした。
Q. クジラの座礁は、地震の前兆ですか?
2011年3月4日の事例は
東日本大震災の7日前でしたが、
座礁したクジラは群れで
泳ぐ種類で、リーダーが方向を誤ると
群れごと打ち上がるケースがあると説明されています。
Q. 動物の異常行動は、地震の予知に使えますか?
気象庁は、地震予知は
現在の科学的知見からは難しいとしています。
動物の行動と地震の関連も、
科学的には解明されていない部分が多いとされています。
SONAEAREBAからのメッセージ
「深海魚が上がったら地震が来る」という話は、
調べてみると、
336件中1件という結果でした。
もちろん、
「絶対にない」と
言い切ることはできません。
でも、前触れを探すより、
今日できる備えをひとつ確認するほうが、
ずっと確実に家族の安心につながります。
珍しいニュースを見て不安になったときは、
この記事を思い出してください。
備えれば、大丈夫。
この記事が役に立ったら、
不安な方へシェアしていただけると嬉しいです。
更新履歴
・2026年10月5日作成。
2019年の研究結果をもとにした解説記事です。
新しい研究や関連する出来事があれば更新します。





















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